コンテナホテル型ドッグリゾート 初期投資額と収益見込み
3棟のコンテナホテルでドッグリゾートを運営した場合の初期投資費用と収益見込みをご紹介します。
前提条件は、大都市圏から車で2時間以内の立地、数字については出店立地により変動しますが、今回は山梨県を想定しました。別途管理棟(工事費1,000~1,500万円目安)が必要ですが、既存建物を活用することも可能です。土地面積は1,000坪、土地代は取得不動産につき変動します。また自社の遊休地を活用すると、この部分は不要になります。インフラ(電気や水道)引き込み、下水は浄化槽、外構工事が必要です。建物はコンテナキャビンを導入するため、納期やコストを安定させることが出来ます。
まず初期投資額の概算見積りです。
ドッグリゾート(3棟) 初期投資額概算
工事内容 | 金額 |
---|---|
コンテナキャビン(4連結 58㎡/棟) | 36,000,000円 |
基礎・内装・設備工事 | 47,000,000円 |
家具家電・備品関係 | 8,000,000円 |
外構・インフラ開発工事 | 25,000,000円 |
土地取得費 | 30,000,000円 |
設計費、建築確認・旅館業申請 | 4,000,000円 |
合 計 | 150,000,000円 |
コンテナキャビンの建築費を、通常の鉄骨造でホテルを建築した場合と比較してみました。
国交省の建築着工統計調査によると、2024年の山梨県のホテル建築費(鉄骨造)の単価は約585,700円/㎡です。これに床面積(58㎡×3棟)を足し、建築費以外のコスト(家具家電、インフラ開発、土地取得費等)を同条件で足すと、トータル168,911,800円となりました。
コンテナキャビンの方が約1,891万円、12%のコストダウンとなりました。
首都圏や関西圏近郊では、実際には単価60~80万円の見積りもでてきていますので、高騰続ける建築費の対応商品として、コンテナホテルに高い注目が集まっています。
次に初年度の損益シミュレーションです。
ADR(客室単価)7万円としました。今回のケースにあげる山梨県ではADR7万円は圧倒的な競争優位性を持ちます。1棟当り年間稼働率75%、売上約2,000万円と見込みました。これは都市圏ビジネスホテルの平均的な1室売上の約2~3倍の数値です。
売上に占める経費の中では、人件費が大きなウェイトを占めることになります。運営棟数が増えると、人件費比率を低く抑えることができますが、その分、施設運営、集客の難易度が上がります。
本社より遠隔でスタッフを雇用すると、人事上の諸問題も出てくるので、この規模感で事業を考えるなら、外部業者へ運営を委託する方法も一般的です。
民泊施設のような無人運営も一策ではありますが、完全無人でドッグリゾートを運営するのは高リスクですので、基本的には有人運営を念頭においていただく必要があります。
ドッグリゾート(3棟) 初年度収益
売上 | 60,000,000円 |
人件費 | 11,500,000円 |
通信光熱費 | 2,000,000円 |
食材費 | 6,000,000円 |
支払手数料 | 6,300,000円 |
減価償却費 | 6,500,000円 |
その他 | 3,000,000円 |
経費合計 | 35,300,000円 |
営業利益 | 24,700,000円 |
初年度の売上高対営業利益率約41%、減価償却費を含めた償却前営業利益は年3,120万円、売上高対償却前営業利益率52%、投資回収4.8年の高収益プロジェクトです。
以上は施設を直営した場合のシミュレーションですが、自社で経営せず賃貸物件として貸し出す事も可能です。弊社でお借りした場合、固定(もしくは変動)賃料として、還元利回り6~8%で運用可能です。
あくまで標準的なモデルケースによりシミュレーションしてみました。
具体的な関心をお持ちの方、自社で所有する遊休不動産の活用をお考えの方には、立地条件や競合状況も考慮した上で、確度の高いシミュレーションを、設計プランと併せてご提出(料金無料)することも可能です。
開発にあたっては、予定地の法令上の制限をよく調べた上で事業にあたらないと、建物が建てられないリスクもありますので、自社で複数施設を直営し、専門機関である私どもに、初期段階からお気軽にご相談ください。